クリープ・パーマについて・・・
最近良く聞くクリープ・パーマのクリープってなんでしょうか?
ずれる・たわむ・・・等の意味で元は地層のそれとして使われる言葉だそうです。
又、車のAT車がDレンジでアイドリング時に当初設定したよりも
速いスピードで進みだす事あるでしょう?
あれもクリープ現象って言うそうです。
さて、話を元にもどしますが、パーマにおけるクリープとは、
クリープ期・・・とある時間帯を指しています。
パーマのプロセス中のどの時期かと言うと・・・
1液(還元作用)タイム終了後、プレーンリンス(ゆすぎ)をして
バッファーリンス(中和剤)をしますよね、
その後すぐに2液(酸化剤)に行かず15~20分以上放置する時間の事です。
パーマのプロセス中毛髪内部では分子配列の変更が起こっています。
1液でS-S結合を切りロットに巻いた後、臭素酸ナトリウムや
過酸化水素を用いて酸化し再結合する訳ですが、
- SH HS- + NaBrO3 (臭素酸ナトリウム) →
-S-S- + 3H2O(水) + NaBr(臭化ナトリウム)
この時切ったS-S結合がずれる時間を与えてあげる事によって
より完璧なパーマがあてられる・・・
つまり髪のダメージは少なく、ウェーブがしっかり長持ちしてくれる・・・
この事はデジタルパーマやクセ毛伸ばしがこの時期に熱を使って
強力な形状記憶をさせる事を見ても分かりますし、
以前からこの工程の大切さは知られていましたが、
事実上営業において
”ロットを付けたままゆすぐとお客様が痛そう”
and
”パーマの時間が30分も遅くなる”
等のリスクがあり、多くの
サロンで”分かっているけど省略”されて来たのが実情です。
Achaでは、こう言った美容師は知ってるけどお客様は知らない部分こそ大切と捕らえて
こういったプロセスを省略しての時間短縮はしていません。